札幌でも増加中!?コロナ離婚の前に、知っておくべき養育費について(その3)

前回、前々回に引き続き、札幌でも多くご相談頂くコロナ離婚について、その前に知っておくべき養育費について弁護士目線でお伝えしていきます。

これまで基本的なことをお伝えしてきましたので、今回のコラムでは少し特殊な場合についてお伝えします。

 

合意を得た養育費を、相手が支払ってくれないときにはどうするか/事前準備

離婚に際して、せっかく話し合って定めた養育費も、相手が決められた通りに支払ってくれなければ意味がありません。

そうした事態をさけるためにも、合意に至った際には公正証書の作成をおススメします。公正証書とは、公証人法に基づき、法務大臣に任命された公証人が作成する文書のことです。

記載された内容に対して証明力と執行力を有しているおり、内容に「強制執行認証条項」というものを定めておけば、相手が支払いをしなかった際などに調停などを経ずにすぐ給与や預貯金の差し押さえといった法的手続きにすぐに移ることができます。

また、公正証書ではなくても調停や審判で養育費を定めていたり、離婚訴訟などによって、養育費を定めていた場合も同様に即座に強制執行が可能です。

 

合意を得た養育費を、相手が支払ってくれないときにはどうするか/事後対応編

上記のような手続きを知らずに離婚を終え、相手からの養育費不払いに遭遇してしまった際には、改めて相手に養育費の支払いを請求することになります。

その方法は、内容証明郵便などによる請求を行うことや任意の支払いが期待できない場合は、家庭裁判所に調停を申し立てることになります。

養育費の調停では、話し合いにより養育費額を定めますが、調停による話し合いが成立しない場合は、裁判所が養育費額を定める審判手続きに移行します。

審判手続きを経ても相手が支払いをしない場合は、給与や預貯金口座を差し押さえることができます。

ちなみに、養育費の場合、給料に対する通常の強制執行であれば、相手方給与の4分の1までという上限が定められるのに対して、養育費(婚姻費用も同様です)給料の2分の1までの差し押さえが認められる、という決まりがあります。これは、こどもの生活を守ることを重視する考え方によるものです。また、令和2年4月1日からは、法律改正により養育費不払いに対して財産開示手続きの実効性が高まり、差し押さえ手続きの有効性が高くなっています。

 

養育費はこどもの健全な育成に不可欠なものです。きちんとした手続きを経て、無駄な不安をなくしていきましょう。とはいえ、法律に詳しくない方にとっては何がわからないかもわからない専門的な内容も多くあります。だからこそ私たち弁護士がいます。養育費についてお困りの方、ぜひ一度ご相談ください。