第8回離婚弁護士コラム 知っていますか?浮気・不倫相手の住所を調べる4つの方法

ご自身の配偶者が浮気や不倫をしていることを知って、配偶者に問い詰めたりして慰謝料を請求しようとする場合、弁護士に依頼するにせよ、ご自身で請求するにせよ、不倫相手の住所がわからないと請求することができません

確かに、LINEやSNSで連絡を取ることが可能な場合もありますが、住所がわからないとしらを切られたり、無視された場合は、法的手続きをとる必要があり、その際には、住所を知る必要があります。

では、不倫や浮気相手の住所を知る方法はどういった方法があるのでしょうか?それぞれのメリット・デメリットも含めてお伝えいたします。

 

配偶者に話してもらう

まず最初に思いつくのが、浮気をした配偶者に教えてもらうことです。もし配偶者が浮気相手の住所や家を知っていれば、そこから住所を調べることができます。

しかし、そもそも配偶者自身が住所や家を知らないケースもありますし、知っていても教えてくれない場合があります。

教えてくれない場合、浮気していることを知っていることを話した段階で、浮気相手に警戒され、証拠がつかめないこともあります

そのため、配偶者に話すのはある程度の証拠や確証がある段階での最終手段になるため、まずいきなり配偶者を問い詰めるのはやめたほうがよいでしょう。

 

自分自身で調べる

浮気相手や配偶者の後を尾行して、家を突き止めたりする方法も一応あります。

しかし、下手をすると、ストーカー行為や付きまとい行為、プライバシー侵害、建造物侵入などに該当してしまう可能性があるため、推奨できません。

そのほか配偶者の持ち物やスマートフォンのアプリケーションでGPS機能があるものを利用して調べる方法がありますが、場合によっては、逆訴えられたりする可能性もありますので、慎重に検討してください。

 

弁護士から調べる

弁護士が不貞慰謝料の依頼を受けた場合、不倫相手の正式な住所がわからなければ「弁護士照会」という方法を用いて、携帯電話番号、自動車のナンバーなどの情報から契約者情報などを調べることが可能です。

また、氏名などが判明しているのであれば、住民票や戸籍の附票を取得することも可能です。

もっとも、上記調査は、ある程度の情報が必要であり、氏名など一切わからない場合は、調査できないので、一定程度の証拠を集めたうえで、調べることになります。

ちなみに、弁護士に慰謝料請求を依頼しないで、住所の調査のみを依頼することは基本的にはできないので、調査と慰謝料請求をセットで依頼することが前提となります。

 

興信所(探偵)に調べてもらう。

探偵や興信所に依頼して、相手の住所や居住地、勤務先などを調べてもらうのもひとつの方法として挙げられます。身辺調査や住所調査は探偵の専門分野でもあるので、調査対象を調べることができれば、比較的容易に家を調べることができると思われます。

また、探偵に住所を調べてもらう際は、慰謝料請求に必要な浮気の証拠も同時に入手できる可能性があり、浮気の証拠がない場合、興信所などに依頼する必要性が生じてきます。

他方、興信所に依頼する場合、日数や調査方法によって変わってきますが、一般的に50万円~200万円くらいの調査費用がかかるため、慰謝料請求をしても赤字となってしまう場合もあります。

 

勤務先への書類の郵送は可能か

住所はわからないが、勤務先は判明している場合があります。

そのような場合、勤務先に慰謝料請求に関する書類を送付することは可能でしょうか?

 

勤務先に郵送する場合、勤務先のほかの人にはわからないようにして、かつ、勤務先に送る客観的に合理的な理由があれば送付することも可能な場合があります
そのため、職場の人にバラす目的で書類を送り付けることは、名誉棄損などに該当する可能性があります。

やみくもに送ってしまうと、不倫の事実があったとしても、名誉棄損で逆に訴えられてしまう可能性がありますので、安易に勤務先に送るのは控えたほうがよいでしょう。

 

浮気・不倫相手の住所を調べる方法まとめ

慰謝料請求したいのに、浮気相手の住所がわからない場合の住所の調べ方や調査方法についてご紹介しました。

不倫相手の住所がわからなくても慰謝料請求を諦める必要は一切ありませんが、最終的には、相手の名前と住所が必要になります。

住所は個人情報ですので、ご自身で調査するには限界があると思いますし、違法な行為で調べてしまったとしても裁判の証拠にならない場合や、そもそも相手から名誉棄損などで訴えられてしまうこともありますので、安易にご自身で調べずまずは不倫慰謝料請求に精通した弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。