【解決事例】相手方の行動を的確に予測し、予め対策を講じ、虐待から子どもを守った事例
相談内容
相談者は5歳と2歳の姉妹のお子様がいらっしゃる男性です。夫婦関係は良好であったものの、近頃の長女の様子がおかしく、妻が長女を虐待しているのではないかと疑わしかった。そこで、自宅内にレコーダーを設置して出勤してみたところ、妻が長女に対して罵声を浴びせるなど不適切な発言が複数確認された。
子供を守るためにも、長女と二女を連れて賃貸住宅に転居したが、今後の対応について相談されたいということで、弊所にいらっしゃいました。
近日中に妻から子の監護者を妻とする審判及び子らの引渡しを求める申立がなされる蓋然性が高いこと、子どもが幼少であり適切かつ積極的な活動をしなければ子らを引き渡さなければならない可能性が高い旨ご説明し、その段階から準備しておくべきことを詳細にご案内しました。
解決内容
当職らの見立てどおり、ご相談から1週間程が経過した頃に、妻が代理人弁護士を就けて、子らの監護者指定・引渡しを求める審判の申立てをしました。
相談者が子らを連れて別居してから申立まで非常に短期間でしたが、レコーダーに録音された音声の解析、子らの生活環境の安定を図るための準備、妻側から予想される主張等を予測した上で反論準備などを事前に行っていたため、申立後まもない時期に行われた初回期日において、妻側による子らに対する虐待又はこれに準じる言動について十分な立証活動を行えた他、子らの生活環境も十分に整えることができました。
このように、相手方からなされるであろう主張を的確に予想し、かつ、これに対する反論の材料を迅速・適切に収集した結果として、申立てから約3カ月後に、妻が上記の申立を取下げるに至りました。
結果 子の監護権者指定、引き渡しの取下げ